うつ病・躁うつ病とは|ふさのくにメンタルクリニック|心療内科・精神科|京成新千葉駅3分
うつ病・躁うつ病とは
うつ病とは、気分の落ち込みや意欲の低下、興味や喜びの喪失が長期間続く精神疾患です。単なる気分の落ち込みとは異なり、日常生活に大きな支障をきたすことが特徴です。うつ病は誰にでも起こりうる病気であり、真面目で責任感が強い人ほど発症しやすい傾向があります。
一方、躁うつ病(双極性障害)は、うつ状態と躁状態という相反する気分の波を繰り返す病気です。躁状態では気分が異常に高揚し、活動的で大胆な行動を取ることが増えますが、その後、うつ状態へと転じることで、強い落ち込みや無気力感に苦しむことになります。
これらの病気は脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることで発症しやすくなり、適切な治療やサポートがなければ再発を繰り返すことが多い疾患です。
うつ病・躁うつ病の原因・要因
うつ病や躁うつ病は、さまざまな要因が複雑に絡み合って発症します。
主な要因は以下の通りです。
環境的要因
- 職場や家庭での過度なストレス
- 人間関係のトラブルや孤立
- 仕事や学業での失敗体験やプレッシャー
- 経済的困窮や生活環境の急激な変化
心理的要因
- 真面目で完璧主義な性格
- 自己肯定感が低い
- ストレス対処が苦手
- 過去のトラウマや心の傷
生物学的要因
- 脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど)の異常
- 遺伝的要素(家族歴の影響)
- ホルモンバランスの乱れ
ライフイベント
- 大切な人との死別や離婚
- 出産後のホルモン変化(産後うつ)
- 退職や失業
- 孤立した生活
これらの要因が単独で発症を引き起こすことは少なく、多くの場合、いくつかの要因が重なり合って発症に至ります。
うつ病・躁うつ病の症状
うつ病の主な症状
- 気分の落ち込み:毎日、理由なく憂うつな気分が続く
- 興味・関心の喪失:以前楽しめたことにも興味がわかない
- 意欲の低下:何をするにもエネルギーが湧かず、疲れやすい
- 集中力や判断力の低下:仕事や勉強でミスが増える
- 睡眠障害:不眠や過眠が続く
- 食欲の変化:食欲が減退したり、過食になる
- 自責感や罪悪感:自分を責める気持ちが強くなる
- 希死念慮:生きる意味を見失い、自殺を考えることがある
うつ病は心の病気ですが、頭痛や胃腸の不調、全身のだるさなど身体症状が現れることもあります。
躁うつ病(双極性障害)の主な症状
躁状態
- 異常に気分が高揚し、楽観的になる
- 活動的になり、睡眠時間が極端に減る
- 金銭感覚が麻痺し、浪費癖が現れる
- 自己評価が異常に高まる
- 周囲の意見を無視して突拍子もない行動を取る
うつ状態
- 気分の落ち込みや無気力感
- 何をするにも興味や関心がわかない
- 自責の念が強くなる
- 睡眠障害や食欲の変化
躁とうつが繰り返されることで、日常生活や仕事、人間関係に大きな支障をきたします。
うつ病・躁うつ病の治療とサポート
うつ病や躁うつ病は、早期発見と適切な治療により症状の改善や再発予防が期待できます。
1. 薬物療法
- 抗うつ薬:うつ症状を緩和し、気分を安定させる
- 気分安定薬:躁状態やうつ状態の波を抑える
- 抗精神病薬:躁状態や興奮状態を鎮める
2. 心理療法(カウンセリング)
- 認知行動療法(CBT):思考パターンを見直し、前向きな考え方を習得する
- 対人関係療法:人間関係のストレスを軽減し、適応力を高める
3. 生活習慣の改善
- 規則正しい生活リズムを維持する
- 適度な運動やリラクゼーションを取り入れる
- バランスの取れた食事
4. 周囲のサポート
- 家族や友人の理解と協力
- 職場や学校でのサポート体制の整備
うつ病や躁うつ病は、恥ずかしいことでも弱いことでもありません。自分を責めず、早めに専門医に相談することで、心の健康を取り戻すことができます。一人で悩まず、サポートを受けながら少しずつ前に進んでいきましょう。